大学生と著作権
神谷 信行
定価: ¥ 1,575
販売価格: ¥ 1,575
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発売日: 2006-07
発売元: ナカニシヤ出版
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知らなかったで済まされないのが著作権
大学生・大学院生ともなれば、図書館を始め、電子ジャーナルや原著論文、そしてデジタルデータなどを非常に良く利用するようになる。そのときに当然問題となってくるのが著作権である。大学の図書館などでは、著作権に基づく複製の注意書きなどが掲示されている事が多いが、その内容について詳しく理解している人はそう多くはないのではないだろうか。
本書はタイトルどおり、大学生がレポートなどを作成する際に発生するであろう、様々な法律上の問題点をわかりやすく解説したものである。内容は文献のコピーによる複写だけにとどまらず、近年ではもはや日常的に使われるようになったインターネットやCDなどの映像・聴覚媒体を利用する際に発生する法的権利についても詳しく述べられている。単に本を元にレポートを書く、ということにとどまらず、ネット上にホームページを作成したい、という場合にも発生する各種法律の解説が加えられているのが特徴である。
非常に平易な説明文で書かれているため、法律解説書特有の回りくどさや表現の難しさは全く感じさせない。さらに筆者の感性なのか、大学生という世代に合わせて調べたのかわからないが、法律の解説の引き合いに出す事例が非常に面白いものが多く、読み物として読んでいるだけでも興味深い(例:宮崎アニメDVDを購入して無利益で上映したらどうなるか、学園祭のコンサートでチャリティーの名目で有名バンドの曲を演奏した場合はどうか、児童に絵本の内容をわかりやすくアレンジして語ることはOKか、など)。
ただ惜しむらくは、本書の後半ほぼ半分を使って語られる村上春樹の「海辺のカフカ」を題材にした著作権談話の項目。著作権についての話はほとんどなく、はっきり言ってしまえば筆者独自の「カフカ」分析といったところで、筆者の自己満足、同人的な内容といった感じが非常に強い。率直に言ってしまえば、この後半のくだりはかなり不必要で、せっかくの本書前半部の価値を大きく落としてしまっていると思われる。そういった点を差し引いて、★3つとしたが、前半部分はおすすめの一冊である。
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