TOP >  2008年書籍  >  O.J.シンプソンはなぜ無罪になったか―誤解されるアメリカ陪審制度

O.J.シンプソンはなぜ無罪になったか―誤解されるアメリカ陪審制度

O.J.シンプソンはなぜ無罪になったか―誤解されるアメリカ陪審制度
四宮 啓
O.J.シンプソンはなぜ無罪になったか―誤解されるアメリカ陪審制度
定価: ¥ 1,785
販売価格: ¥ 1,785
人気ランキング: 272520位
おすすめ度:
発売日: 1997-04
発売元: 現代人文社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

ドラマではなかなか知り得ないアメリカの裁判制度
?アメリカンフットボールのヒーローO・J・シンプソン。彼が法廷で無罪を勝ち取るまでの軌跡を、陪審員制度の理解とともにレポートした好著。マスコミでは黒人差別ばかりが話題になったが、実際は証拠を積み重ねきれなかった検察の失態だった。
映画「ニューオリンズ・トライアングル」でも話題になった陪審員選択コンサルタント。シンプソンはスター弁護団を??雇い入れたが、なかでもポイントになったのは陪審員選択コンサルタントとして高額な所得を得ている女性、ディミトリアスであった。陪審員の肌の色はもとより、バックグラウンドや思想・生活歴を詳細に調べ上げ、勝てる陪審員を選ぶ専門家である。彼女は、マイク・タイソンが負けたのは私を選ばなかったとまで言っている。日本にもこんなコンサルタントが生ま??れる日も近いのか?
もっとも、本書はシンプソン裁判が推定無罪に基づいて行われた事実を詳細に記録したものである(民事では多額の損害賠償を請求されているが、その記述はない)。本書によって陪審員制度と法廷ドラマではなかなか知り得ないアメリカの裁判制度を理解することができる。
逮捕の後、重大な事件以外の事件では、法廷での状況はほとんど??報道されない周知の事実であり、報道されたとしてもその断片的な情報により市民は誤った判決を下してしまう。シンプソン事件も同様であり、逮捕されるとイコール犯人に仕立ててしまうマスコミの脅威。普通の被告人は決して「あやしい人」から抜け出せなくなってしまう怖さがある。?

これでもシンプソンを有罪にできるというのか?! 陪審制に対する見方を変えてくれました。
これでもシンプソンを有罪にできるというのか、という資料が数多く紹介されており、陪審員が下した結論は正しいというのが本書の主張です。有罪足らしめる決定的な証拠がない以上、有罪の評決は出せないという推定無罪の原則に沿った判決であるということです。
裁判は本来、推定無罪の原則で行われるべきものです。自白が重要な証拠となり、【無罪といえる証拠がないため有罪】になるという可笑しな判決を下す司法に対して、陪審制はいまの司法制度を変える起爆剤になるかもしれません。
陪審制に対する見方を変えてくれた本でした。
ただし、注意点としてアメリカ社会が抱える様々な問題点という先入観は抜きにして読む必要があると思います。

関連エントリー

TOP >  2008年書籍  >  O.J.シンプソンはなぜ無罪になったか―誤解されるアメリカ陪審制度