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司法の病巣 弁護士法72条を切る

司法の病巣 弁護士法72条を切る
河野 順一
司法の病巣 弁護士法72条を切る
定価: ¥ 3,360
販売価格: ¥ 3,360
人気ランキング: 388060位
おすすめ度:
発売日: 2001-12
発売元: 花伝社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

結論は皆同じ
 大体、この手の本は結論がほぼ同じで、読む前からストーリーの想像が
ついてしまう。弁護士法72条にあれこれ文句をつけ、国民の利便性という
理由にかこつけて、最終的には自らの職域拡大につなげる論法で、本書も
その通りの結論になっている。本書のような意見の多くは行政書士が言って
いたものであるが、社労士が言うのはある意味斬新かもしれない。それは
社労士の世界でも仕事がなくなってきている証左なのかもしれないが。

 本書を読んで「司法の病巣」というのは、弁護士法ではなくて、むしろ
法のモラルも感じ取れない隣接法律資格者の存在であるようにも思えてきた。

「国民の利便性」という大義名分の裏に・・・
弁護士に限らず、社労士、税理士といった士業の独占業務規制については、今後順次緩和されるのが世の潮流であろう。「弁護士による法的業務の独占は、利用者(=国民)の選択の自由を奪うものである」「国民の利便性を阻害する規制は撤廃すべし」という著者の主張はまことに明快であり、また著者自身の経験に裏打ちされた説得力のある内容となっている。
しかしながら、「各士業が均一に職域を開放すべき」という意見は、本書にとっては蛇足もいいところであり、首を傾げざるを得ない。われわれ国民は、各士業の公平な痛み分けなんぞに興味はない。それは「士業」の視点であって、「利用者(=国民)」の視点では無かろう。利便性うんぬんは、国民自身が判断・評価することである。
業界団体の長でもある著者の立場からすれば当然の主張だとしても、これでは「国民のため」という大義名分を都合良く利用している印象を(社労士以外の)読者に与えてしまいかねない。それによって著者の主張の論理性・正当性が貶められるとしたら、非常に損である。

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