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最新重要判例250 刑法 第6版

最新重要判例250 刑法 第6版
前田 雅英
最新重要判例250 刑法 第6版
定価: ¥ 2,625
販売価格: ¥ 2,625
人気ランキング: 73075位
おすすめ度:
発売日: 2007-03-29
発売元: 弘文堂
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

前田説の縮図
まず単独執筆であることは非常に大きいでしょう。特に学説が千差万別に対立する刑法に
おいては特筆すべき点だと思います。レイアウトもすっきりしていていいです。
他の刑法の先生や、刑事訴訟法,民事訴訟法においても同様な本を出して欲しいなと
思います。 
次いで、改訂が早いこと。これも非常に大きなアドバンテージだと思います。
若干「重要かな?」と思ってしまう判例もありますが、平成18年のものまでたっぷり
262件収まっているので、学習には充分な数だと思います。
ただ一方で、事実関係や審級関係、主題以外の判決事項はバッサリと簡略化されて
います。これは一通り学習した中級以上の人には物足りないでしょう。したがって
例えば、法科大学院既修者課程の人は、本書一冊では、知りたいことが充足されないと
思います(ま、当然ですし、ないものねだりですが)。
また、解説は、単独執筆でわかりやすいのですが、良くも悪くも前田総各とほとんど
変わらないので、人によっては微妙かもしれません。他の先生の体系書で勉強している人は
見解が食い違うのは当然ですし、さらに前田総各で勉強している人にとっても結局、総各と
同じような説明が書いてあるわけですから、総各を読んでわからない部分は、本書を読んでも
わからないままということがありえます。
それでも、判例に親和性が高い前田説で重要判例を概観できる非常に便利な本であることは
間違いありません。前田説のエッセンスが一冊に凝縮されているといっても過言ではない
でしょう。そういう意味で、実は、前田総各を読んでいない人が、前田説(ほとんどが
判例と結論一致)をざっくりと学びたいときにこそ、本書はオススメなのかもしれません。
個人的には、親和性と相互補完性から、木村光江『刑法』と組み合わせたときに、
最大の効用を発揮するように思います。
なお、一言つけ加えるなら、前田説は、“いわゆる結果無価値論”ではないです。
いわゆる“行為無価値論VS結果無価値論”には与していないことは、著者本人も
言明しているところですから、あまりその点は気にしなくていいと思います。 


受験対策として…
旧司法試験・新司法試験・ロースクール入試、いずれの試験においても、最新判例を学習するのは、有益である。なぜなら、試験の素材になるからである。これは至極当然のことで、試験問題を一から作成するのは困難である。何かをベースにせざるをえない。そこで実務家登用試験と言われる上記の試験の性質上、判例をベースにするのは、自然である。しかも、予備校の発達で、最高裁レベルの最新判例は、ある程度フォローしている受験生が多い。とすれば、試験委員の方が注目するのが直近の下級審レベルの裁判例である(今年度の新司法試験の刑事系第2問参照)。まだ受験生の勉強が追い付いてないので、現場思考力を試すには格好の素材である。この点、この本は下級審レベルの裁判例が多く取り上げられており、思考の訓練に打ってつけである。また、いくら現場思考力が重要だと言っても、ある程度裁判例自体を知っておくのも、有益であると思う。以上より、この本は受験用として有益であるが、何ヶ所か解説部分で「うん?」と思うことがあったので(私の理解不足かもしれないが…)、総合評価は4ということで。

刑法判例
とても使いやすい。ロースクール・新司法試験を突破するのに役立つはず。
まず、重要判例が直近のものまで含まれている。250個という数は、けっして多くない。解説の中にも、関連重要判例について論じられており、理解・整理においてとても助かる。
次に、一貫して中立的立場から論じられている。著者は結果無価値論者として有名であるが、そのことのみでこの本が行為無価値論者にとって無価値な本だと結論付けるのは性急だ。むしろ、百家争鳴の学者が作成した判例百選が犯してしまいがちな問題がなくなっている点に魅力がある。そして、この筆者は判例の立場から中立的に論じているので、判例学習に有用だ。

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