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自閉症裁判―レッサーパンダ帽男の「罪と罰」
佐藤 幹夫

定価: ¥ 2,310
販売価格: ¥ 2,310
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発売日: 2005-03
発売元: 洋泉社
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裁くということ
浅草の女子大生の事件。
当時、犯人が異様な格好をしていたということでずいぶんと話題になった事件の裁判を通して、この難しい事件の本質的問題を提示している。
結局は無期懲役という判決に終わるのだが、果たして本当に正しい裁判が行われたといえるのだろうか?罰は罰としてあるべきと思うが、本人の自覚が十分でない中で、ただただ裁判が進行する。結論ありきではなく、本当にこの犯人にあった裁判が行われることが関係者にとってよかったのではないか。
誰も、犯人に一歩踏み込むことができずに終わってしまっている。加害者側の家庭環境は悲壮だ。
この本は、責任能力の有無、有罪、無罪をとやかく語っておらず、本当の意味で裁判はどうあるべきだったのかということを示している。このような視点はこれまであまり考えたことがなかったので考えさせられた。
本物のジャーナリスト
著者は、被害者・加害者双方の家族や関係者に対し、4年という歳月を費やして、あくまでも真摯に、そして粘り強く取材を続けた。
この本は、その「誠意の記録」である。本来、あるべきジャーナリストの姿を見たようで、まさに心洗われる想いがした。
悲惨でセンセーショナルな事件を扱った内容から、軽い好奇心で手に取る読者も多いだろうが、決して軽く読み流せる類の本ではない。再犯防止の為の、司法・医療・福祉とは・・・・? 誰もが、改めて考えさせられることだろう。
経験に裏付けされた専門知識も、とても勉強になった。
軽い気持ちで手に取ってみたのだが…
知的障害者でパチンコ狂いの父親。自閉症の兄。母親死亡後、癌に冒されながらも、
死の床まで一人で一家を支え続けた妹。そして弟。
レッサーパンダ事件を通してあらわになった悲惨な家庭状況。
理解されない自閉症という病い。
あまりに悲しく、あまりに救いのない現実に、不謹慎ながらも
同情の念を禁じ得ません。
この本はある意味において『ほたるの墓』かもしれません。
ページを再び開く気は、しばらく起きそうにありません…
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