憲法に関する書籍Top >  2008年書籍 >  「憲法九条」国民投票 (集英社新書)

「憲法九条」国民投票 (集英社新書)

「憲法九条」国民投票 (集英社新書)
今井 一
「憲法九条」国民投票 (集英社新書)
定価: ¥ 735
販売価格: ¥ 735
人気ランキング: 229805位
おすすめ度:
発売日: 2003-10
発売元: 集英社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

国民投票から逃げるべからず
改憲の是非は、国民一人一人が主権者として考えなければならないという
当たり前だが重要な事を訴えています。
改憲議論の主な対象である九条を考えるにあたり、本書は良い参考となるでしょう。

ただし、地方自治体の住民投票については、ほめ過ぎで偏りを感じます。

国民投票を知る、判断材料に
 改正手続きの行動をとることによる国民の反発を恐れる改憲派と、現実と乖離した条文であっても、それを題目のように唱える事こそが、平和につながると考える護憲派のどちらもが二の足を踏む、9条に対する国民投票の実施について、憲法制定から自衛隊の前身である警察予備隊発足時、村山首相の自衛隊合憲発言、憲法調査委員会発足、国民投票法案の発表の政治的背景を説明し、賛否両派の主張も網羅する事で読者に判断を迫る。
 著者も1例を記すにとどまっている、改正反対に投票結果がなった場合、政府はどうするのだろうか?     自衛隊を国境警備隊や災害救助隊に改組し、日米安保条約に基づく軍事同盟を解消し、米と新たな形で友好関係を結びなおす?
 果たしてそんなことが現実として起こりうるだろうか?  かといって国民投票前にその後のデザインを示さねばならぬとなれば、その結果を黙殺し、なし崩し的に憲法と現実を乖離させたままにし続ける事も考えにくい。
 となると、改憲派にとってリスクを減らす地固めとして、北朝鮮やテロの脅威をことさらに煽り立て、“愛国”のキーワードを氾濫させる事が必須で、それにのって国旗・国家法の制定や教育基本法の改正が行なわれてきた。
 大きな声だけを聞き全てを知った気にならず、今まで各地で行なわれてきた住民投票のように9条についても日本中で議論が弾み、思考停止に陥らず、皆が深く真剣に考えるならば、その結果に対して責任を持ちえようが、今のような低い民度ではそれこそ理想ではないかとの疑念も払拭できずにいる。

各人が意見を持たなければいけないと考えさせられた
当初、この本を手に取った目的は
「憲法九条の論点はどこだ」
ということを理解するためだったが、
最終的には
「各人が意見を持たなければ問題は解決できない」
と感じさせてくれた。

本書は、
前半の「憲法九条の論点?成立から現在までの歴史?」と
後半の「憲法九条についての各著名人の考え方」の
二部構成になっている。

特に僕は後半の各人の考え方に感銘を受けた。
内容的には各人の想いが、それぞれ記述されているため、
同じような意見や論調が続くこともあるが、
単純に「九条とは」という観点から学ぶよりも
より深いアプローチが出来たと思う。

そして、自分でもこの問題について考える良い機会になった。

なかなか、このような「意見を集める」という
アプローチをしている本は少ないと思う。

憲法九条が何か?を理解したい人よりも、
憲法九条は、どのように自分と関わるのかを考えたい人にオススメの本多と思う。





関連エントリー

憲法に関する書籍Top >  2008年書籍 >  「憲法九条」国民投票 (集英社新書)